私が目標管理(OKR)導入のコンサルを
しているところがあるんですが、
今回はそこでOKR構築を行った際の
レポートを共有したいと思います。
例によって今回の記事も
オブザーブ参加してくれた方が
コミュニティのSNSに
投稿してくださったものです。
ちなみにOKRはSSR理論の
人材力・組織力・関係力で言うと
組織力にあたります。
日本の企業は他の2つに比べて
組織力が足りない傾向にあるので
OKRの提案は非常に通りやすい
というのがコミュニティ内での評価です。
ということで、
OKRがどういうものか、
下記で確認してみてください。
本日は、石見さんの
OKR導入コンサルティングの
現場見学2回目。
前回と同じく、
名古屋のAさんの事務所にお邪魔しました。
今回は欠席者なく
フルメンバーでスタート。
「この1ヶ月どんな感じでしたか?」
「OKRを整理して書いてみてどうでしたか?」
石見さんからの問いに答える
皆さんの感じは前回に比べると
少し緊張がとけて落ち着いた様子。
事務所全体としては、
繁忙期に差し掛かっています。
繁忙期に入る前に、
今回最低でも到達しておきたい
段階があります。
「OKRをやる目的の1つは、
この事務所の目標を各チーム全員で達成すること。
もう1つはOKRコンサルを
客先に提案していくことについても話していきますね。
今 皆さんの間で起こっていることは
クライアント先でも起こります。」
自社がOKRを実践して
目標達成することが第一だけど、
同時に目標管理のノウハウ的なことも伝えるので、
将来OKRコンサルを提案するということも
イメージして聞いてねという
石見さんからのメッセージ。
石見さんが宿題だった各チームの1年、
上半期、下半期の箱(KR)を
丁寧に精査していきます。
全部で7チームありますが、
前回に比べるとかなり書き込まれています。
・数値的な整合性はとれているか。
(1年=上半期+下半期)
・書いている内容の意味が伝わるか。
(何が、いつまでに、
どのようになっているのか)
・他チームのKRとつながりがあるのか。
(あるならあるとわかるような表記が必要)
・どのチームにも関わってくる内容は
表記を統一しよう。
・業務上複数のチームに関わる
人材の所属先を整理。
(どこに属してどのように活躍するのが望ましいか)
徹底してタテ・ヨコのつながりを
確認していきます。
石見さんの質問をきっかけに、
リーダーたちが話し合います。
現状はこう
→できる人が限られている状態が問題
→できる人を増やすためフロー化する
→最終 そのフロー化をするのは誰?
→チーム横断で、誰がどんなサポートすると上手く行く?
上手くいくイメージを
皆で作っていっている様子が見て取れました。
このやりとりで、
お互いが抱えている問題をより理解し、
どうしていったら上手くいきそうか、
意見を出していく中で
そのチームの下半期の目標が
決まることもあり。
自分でやった方が早いと
抱え込んでしまっている状態は
どこの会社にも見られる現象。
目の前のことと、これから先の未来と
2つの時間軸を意識しながら
話し合うことは大きな意味があると思いました。
7チームの
1年、上半期、下半期の箱(KR)が
なんとか決まった時点で
2時間が過ぎていました。
「12月で第一四半期が終わるタイミングなので、
上半期が終わった時点を想像して、
第二四半期をちゃんと書く、
そして1月、2月、3月に割り振ることが
12月中旬までにやるべきこと、
日常業務に追われると思うので、
お互いに声をかけてやっていきましょう」
と宿題を伝えて終了です。
参加された皆さんの感想
・自分のチームのネックになるところが改めて明確になった。なんとかしたい。
・目標設定のやり方に納得感があった。他チームに貢献したい。
・やるべきことが明確になった。
・あとは実行するのみ。頑張ります。
・前回はやることが多すぎると感じたが、今日整理されたことで気分も軽くなった。
終了後の皆さんは前回に比べると
ずいぶん柔らかな表情でした。
なんとなくスッキリ、という表現が
あてはまるかもしれません。
色々な課題を抱えて
何からどのようにやったらいいのか、
やらないといけないと思いながら、
つい後回しになっていく、
そんな状況をこのOKRフレームで整理していくと、
漠然とした不安が減るのだと思いました。
各チームのリーダーであっても
個人差があります。
その人をよく観察して
どんな言葉をかけるのか、
自分たちで決めた、と
納得感を得てもらうために、
どこでどう介入して話し合いを促進するのか、
現場でないとわからないことが沢山ありました。
今日も貴重な経験を
させていただきました。
ありがとうございます!
コンサルタント養成講座では
目的・目標・ビジョンの
つながりについて伝えていますが、
OKRも考え方の基本は同じです。
例えば
「人が抜けても仕事が滞らない体制を作る」
という目的があった場合、
どんなことが達成できていればいいか、
つまり、どんな目標を設定すれば
その目的が達成されるかを考えます。
上記の例だと
・システムやツールのマニュアル作成
・会議ごとの議事録共有
・データ保存のルール構築
といったことが目標となり、
これらをいつまでに
どの程度達成するかを考えていくことで
年間や四半期のOKRに落とし込んでいきます。
目的⇒目標⇒TO DO
という風に粒度を細かくして
それをみんなで実行していく
というのがOKRの基本です。
こういう考え方ができると、
「どんな目標がいいのか」
という漠然とした疑問が
出てこなくなります。
会社の目指す目的に合わせて
チームや個人の目標を設定する。
ぜひやってみてください。