優秀な人材がいても成果が出ない理由

優秀な人材がいても成果が出ない理由-石見ブログ

組織開発コンサルをしていると、

「優秀な人材がいるのに

なぜか組織全体の成果が

出ていない」

という相談をよく受けます。

実はこれがシステム思考が活躍する

典型的な問題です。

システム思考とは、

ものごとを個別に見るのではなく、

要素間の関係性や

全体の構造から見る考え方です。

組織においては、

個人の能力や強みだけでなく、

その間の関係性や相互作用が

成果を生み出すカギになります。

例えば、

ある企業で優秀なエンジニアが

いくら個人の強みを発揮しても、

マーケティング部門との連携が

取れていなければ、

市場のニーズに合った製品は

生まれません。

これは個人に問題があるのではなく、

部門間の関係性に問題があるのです。

システム思考では、この現象を

「部分最適化が全体最適化を

阻害している」と捉えます。

個人の強みを活かすことに

フォーカスしすぎると、

皮肉にも組織全体としては

弱みになってしまうことがある

ということです。

では、どうすれば個人の強みを

組織の強みに変換できるのか。

それは関係性の質を高めることだと

私は思っています。

私がコンサルで実践している

アクションラーニングでは、

チーム内で互いの強みを認識し合い、

それらをどのように組み合わせれば

より大きな成果になるのかを

対話を通じて見つけていきます。

また、SSR理論における組織力

(構造)の視点からは、

個人の強みが

発揮される「場」や「仕組み」を

意図的に設計することも重要です。

個人の強みと組織の弱みの間には

必ず構造的な問題が隠れています。

その構造を見抜き、

変えていくことこそが

私たちコンサルタントの役割だと

思っています。