無能なコンサルにはできないこと1選

石見幸三ブログ

前回の続きになりますが、

個人の強みと組織の弱みの

関係性についてもう少し

掘り下げてみましょう。

システム思考の観点から見ると、

組織の弱みが生まれる

典型的なパターンがあります。

それは「成功の罠」と呼ばれるもので、

個人の強みや特定の方法が

過去に成功したために、

それに固執してしまうことです。

例えば、

営業部の一部のメンバーが

強引な売り込み方法で結果を出すと、

組織全体がその方法を

「正解」と思い込んでしまう

そんな場合を指します。

しかし市場環境が変化することで、

その方法自体が通用しなくなった時、

過去の成功体験そのものが

弱みにつながってしまうのです。

私がクライアント先でよく見るのは、

「優秀な人材に依存しすぎて

ボトルネックが生まれている状態」

です。

一人の優秀な人に仕事が集中すると、

短期的には効率が良いように見えても、

長期的には組織の脆さや

スケールの限界につながります。

この状態を解消するためには、

人材の育成だけに頼るのではなく、

知識の共有の仕組みや

意思決定の分散化といった

構造的なアプローチが効果的です。

もう一つ大切なのは、

強みの使いどころを

見極めることです。

物事には「適切な場面」があります。

リーダーシップの強い人が

いつでもどこでもその強みを

発揮しようとすれば、

時に命令的になりすぎて

チームの自主性を奪うことに

なりかねません。

養成講座で私たちが大切にしているのは、

このようなシステムとしての

組織を理解し、

介入できる力を身につけることです。

テクニックや理論だけではなく、

「見る目」を養うことで、

真に組織に貢献できる

コンサルタントになれると

私は信じています。

組織の弱みを強みに変える。

それはまさに個の強みと全体の調和を

実現するシステム思考の実践なのです。

追伸:

システム思考を使いこなせるレベルの

スキルがある方であれば、

養成講座卒業前であっても

大きな成果を出すことが可能です。

組織開発コンサルタント養成講座の

受講を検討されてる場合は、

先に個人でこちらを鍛えておいて

頂いてもいいかもしれません。