なぜ従業員は経営者の気持ちが分からないのか

経営者の方から

「従業員が自分の気持ちを分かってくれない」

「どうすれば分かってもらえるでしょうか」

という風な相談をされたことは

ないでしょうか。

この相談に対して私たちが応えるべきことは

既に決まっているのですが、

経営者のこの相談に

「こうすればいいですよ」

真正面から答えてしまうと

組織づくりは上手くいきません。

ではどうすればいいのか。

今回はその答えの一例を

お伝えしたいと思います。

そもそも、

従業員が経営者の気持ちを

分からないのは当たり前のことです。

それは経営者と従業員では

働くことに対する価値観が

まったく違うからであり、

ほとんどの会社では

経営者と従業員の双方が

お互いのことを理解し合おうと思っていないからです。

経営者からは

「こんなに熱心に伝えているのに」

というニュアンスの発言が

よく出てくるのですが、

大事なのは言うことではなく

聞くことにあります。

コミュニケーションはキャッチボール。

どれだけ真剣にボールを投げても、

相手が受け取れないボールでは

キャッチボールにはなりません。

経営者は従業員と違って

会社に対する想いが強い方が多いです。

その想いの強さゆえに、

従業員に耳を傾けることに

意識が向かなくなるのです。

既にお分かりだと思いますが、

冒頭の相談に対する私たちの応答は、

「社長さんは従業員の想いを知っていますか?」

「従業員が気持ちで働いているか聞いたことがありますか?」

です。

私たちは、

自分の話を真剣に聞いてくれる人には

真剣に耳を傾けますが、

そうじゃない人の話は右から左へ流します。

これはコーチングの原理です。

私たちコンサルタントも、

経営者の話に耳を傾けるからこそ

経営者に聞く耳を持ってもらえる

ということを忘れないでください。

こちらが何か提案したければ、

まずは経営者自身のことを

たくさん話してもらいましょう。

【追伸1】

コーチングは組織づくりの

非常に重要な土台となるため、

組織開発コンサルタント養成講座

(旧チームビルディングコンサルタント

養成講座)でも取り扱っています。

人の話を聞けない人ばかりが

組織に溢れていたら、

どれだけ頑張っても

成果はあがらないからです。

1on1面談だけを取り上げても、

コーチングを学んでいない上司が

部下と話した結果どうなるかは

容易に想像できると思います。

1on1面談を支援する場合は、

コーチングの知識やスキルは必須になります。

コンサルタントとしては

最低限身につけておきたいですね。